地道な作業
現在オイラの事務所では、日々のお仕事の合間をぬって実に地道な作業が進行中である。

図面アーカイブ作成のための、原図整理ならびに索引作成作業・・・・
もちろん、オイラの図面を整理してるんじゃなく、「アーカイブ作成に値する貴重な図面」を相手にしてるわけで、平たく言うと「宮脇檀建築研究室」の全作品を整理しようというもの。
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宮脇檀が亡くなって7年、それに伴い宮脇建築研究室が解散して6年。その膨大な図面(原図)は、宮脇檀建築研究室の後継を自認するOB事務所が管理してくれているが、ずっと永久に保管できるという保証があるわけではない。いずれどこかに「安住の場所」を確保せねばならぬのが課題だった。宮脇研OBの大先輩諸氏の働きで、幸いにも日本建築学会が引き受けてくれることとなった。
が、しかし。ここで次なる課題が出現。保管はすれど、ただ置いておくだけでは「単なるトレペの山」で意味はない。何らかの活用を意図するのであれば、せめて「索引」を付して、何が保管されてるのか分かり、かつ見たい図面を引っ張り出せるようにしなければならない。
建築学会としては、保管場所や保管後の管理ならびに利活用運営は引き受けうるものの、図面整理の作業まではとても面倒は見られない。何しろ総枚数が何枚になるのかも不明な膨大な数である。

というわけで、
原図の山を前に、1枚ずつ識別番号を与えてはその番号とともに物件名やら図面名やら図面内容を示すキィワードやらをデータベース化していく作業に着手することとあいなった。
こつこつと、1枚ずつ。
CADはおろかパソコンが出現する以前から蓄積された図面。全てトレペに鉛筆で手描き。
きれっぱしにひょろひょろっと描かれた意味不明なスケッチも、もちろん整理対象。
10年もかけてちゃいけないけど、5年はかかるんじゃないかな、できれば3年つまりは没後10年で完成させたいな、などと希望は募るが、はたしていつ終わるやら。

ただ機械的に作業することに徹すれば、3年で完成って無理じゃないんだろうと思うのだけど、日々のお仕事もあってこればかりに専念できないし(何しろこの整理作業は全く無給の奉仕作業だしね)、何より1枚ずつ図面を見ているとどうしても「図面を読みたく」なるのが困りモノ。
手書きの図面には、CAD出力図とは違って「行間」が存在するし、基本設計段階でのエスキースの数々や詳細検討のためのスケッチなど、この上もない上質の「教科書」なのだから。
図面から伝わってくる作業密度や情熱は圧倒的。
フィギュアの荒川じゃないけど、宮脇さん、ホントに建築が大好きだったんだねぇ。
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by kaz-105 | 2006-02-24 18:06 | ぽよよんな日々 | Trackback | Comments(2)
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Commented by gome at 2006-02-24 21:52 x
kazさん こちらでははじめまして。
懐かしいですねぇ。トレペ鉛筆書き図面!今はデジタル信号処理やってますが、
昔は自分もメカ設計していたので鉛筆書きしてました。
美しい配置に気を使うし、汚れるし、修正面倒だし、青焼きも面倒。
でも、なんかほっとしますよね~。
Commented by kaz-105 at 2006-02-25 00:18
うほ!gomeちゃん?!ようこそ!
トレペ手書き図面てのは、ただ設計内容を表記すればイイんだろってノリの無神経さじゃ書けないものね。
CAD図面であってもそれなりの美意識は必要だろうと思うけどさ。

ちなみに、ウチの事務所は、まだCAD化率半分以下です。従って、大きな製図板様、しっかり現役です。お仕事仲間の各方面に、呆れられ、懐かしがられます。
「まだ描ける人がいるんだねぇ・・・」なんてコト言われるコトもあったりします。


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