人気ブログランキング | 話題のタグを見る
Vicenza
Vicenza_e0011321_1322722.jpgまたしても昔のスケッチを1枚。イタリア、Vicenzaの街角です。
修道院の遺構を求めて奥深い山野を駆け巡るという旅がほとんどなのですが、まれに「都市部」に出没することもあります。2001年9月に訪れた北イタリアは、基本的に都市部を巡る旅でした。町から町を巡ってこの旅でも結構な距離をレンタカーで走りましたが、目的地を求めての町中散策はもちろん徒歩。さんざん歩き回って疲れたら道端の適当なカフェで休憩、そして休憩ついでに目の前に見えるものをスケッチする、ということになります。
このスケッチ、Vicenzaのど真ん中にそびえ立つBasilicaに面したカフェで描いたもの。建築関係の方ならピンと来るでしょうが、Vicenza訪問の目的はもちろんルネッサンス期屈指の建築家アンドレア・パラディオ(Andrea Palladio、1508-1580)の手がけた建物を見ることで、目の前のBasilicaはパラディオが手がけた最初の建物です。列柱とアーチが見事な美しさを誇る白亜の建物で、当然のようにスケッチするならその建物のはずなのですが、よそ見して脇の道から見える街角の方を描いてる時に交わした同行の友人との会話。
「どこ描いてんねん。なんでパラディオ描かへんねん。」
「アレ描くの無理やって。どうせ、こんなんちゃうってオマエが言うやろ。」
「そらそやな。・・・・謙虚やん。」
でも無条件降伏も悔しいので、画面左端にちょこっとだけBasilicaを描いて自己満足。
完璧なプロポーションで構成された見事な建物を、稚拙な技量で、しかもコーヒー飲んで休憩してる間にちょちょいとスケッチするのは無理!。

(A5 size, 2001)
by kaz-105 | 2006-03-10 13:30 | 旅とスケッチ


<< 寒いと思ったら シャレ修道院 >>