高級オーディオと布カレンダー
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 何百万もする高級オーディオを楽しむ人は、木綿の布にプリントされたカレンダーを部屋に飾って音楽を楽しむらしいのです。
 どうにもミスマッチとしか思えない、なんとも不思議な取り合わせなのですが。

 いきなりじゃ何の話か分らないですよね。



 順を追って説明すると、つい2週間ほど前に所用があって秋葉原に出かけました。夕方も早い時刻に用事が終わり、久しぶりの秋葉原を少しばかり探索しようかなと思ったところに「マラソン試聴会30th」なんて看板が目に止まりました。見ると、世界の高級オーディオを一同に集めて、とことん試聴してみましょうっていうオーディオ販売店の展示会のよう。
 興味をそそられたので覗いてみると、はたしてコンサートさながらの立派なホールにはずらりと高級高額オーディオが並べられ、真剣な面持ちでそれと向かい合う紳士淑女がどっさり。こりゃ場違いか?とも思ったけれど、まぁ見咎める人も居ないようなだし、どんな音でどんな音楽を聴かせてくれるのかますます好奇心が高まってしまったのでしばらく居座ることにしました。
 司会(パンフレットによると「コーディネーター」と呼ぶらしい)の人が、次はこれこれの器機でこれこれの音源を聴いていただきますなんて説明をして試聴。聴き終わったら、今度はこれをこれに代えまして同じ音源を、なんてな調子で次々と聴き比べていくという流れ。
 その試聴会で、記念品としていただいたのが、この「布製カレンダー」なわけです。真中に高級オーディオがずらりとイラストでプリントされております。まぁ、愛車のイラストがプリントされたタペストリーを部屋に飾るってことをする車好きも居ますから、それと似たようなものと言えなくはないのですが・・・いや、やっぱかなり違うような。
 高級オーディオが鎮座するリスニングルームの壁に、この布カレンダーがぶら下がっている情景というのが、どうしても理解できません。何も印刷されてない単なる木綿の布なら、何かと使い道もあると思うんですけどねぇ。雑巾にするとかね。

 実のところ、試聴会そのものにずいぶんと驚いて、というか呆れて、もらった記念品は中身も確認せぬまま放置してありました。ついさっき机の片付け最中に、「おお、そういやこんなものが」と開けてみたら出てきたのが布カレンダー。
 試聴会の記憶と照らし合わせると、なんとなく納得な部分も少し。
 試聴会のパンフレットとして配られた機器リストには「括弧内は万単位の定価・セット表示です」なんて註があって、いちいち価格が書いてあります。2日間開催される全リストの中で、最も低価格のものは某プレーヤーで(53)、高いものですと某スピーカーの(950)なんてところ。CDを聴くためのシステムとして合計すれば300から2000ってトコでしょうか。単位は「万」です。
 そりゃさぞかしいい音が・・・と思うわけですが、試聴会そのものはなんとも欲求不満になってしまうものでした。音がね、質の良し悪しの前にね、あまりにデカイんですよ。倍管のフル・オーケストラだってそんな大きな音は出ないだろってデカイ音で、なんとアコースティックギター1本で歌う女性ボーカルなんぞ聞かされたら、妙な気分になってしまいます。「音の定位が素晴らしく、こあたりに彼女が立っているように」とか、「息遣いまでリアルに伝わる素晴らしい表現力」とかって説明が伴うわけですが、耳元で歌ってもらってるんじゃあるまいし、まるでゴジラなみのデカサの口が思い浮かぶわけです。
 機器を作ってる人は音楽を楽しむための機器として作っているんでしょうが、この試聴会で重要なのは「音楽」ではなく「音」なんでしょうね。で、聴いてる人にとっても、そうなんだろうと。そして、いかに大きな音を破綻無く出せるかってのも重要なんでしょう。
 そういうことは、建築という畑違いではあっても技術者の端くれですから理解はできます。
 でもねぇ、なんか勘違いしてないか?と。
 なるほど、そういうトコが「布カレンダー」なんだなと、思ってしまうのです。
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by kaz-105 | 2006-11-16 18:21 | ぽよよんな日々 | Trackback(1) | Comments(1)
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Tracked from アコースティックギター初心者 at 2006-11-24 19:21
タイトル : アコースティックギター初心者
アコースティックギターをはじめる方が増えています。その理由としては、「コブクロ」や「ゆず」などのアコースティックギターデュオの人気が急上昇したことがあげられます。「コブクロ」や「ゆず」の弾き語りをやってみたい。そんな憧れからアコースティックギターに興味を持つ方がほとんどです。... more
Commented by  Giovanni at 2006-12-01 00:56 x
こんばんは、ごぶさたです。
実は,同じような経験を私も今週の月曜日にしました,笑
友人の高級マンションを恐いもの見たさで社会科見学したら、なんと総額○○○万円のオーディオ様が鎮座してました。彼とはロック友達、音楽の趣味が近いなどの付き合いですが、びっくりしました。世の中、いろいろな人がまだまだいるんですね。なぜ、 Stones,Jimi Hendrix,OtisReddeingを聞くのに、そんなに高い機材がひつようなんですがかね。大きくクリアなのは良いのですが、ハードとソフトのマッチングが理解できません。笑 でも好きな音楽をいい音で,聞いてお酒飲めたからよかったですが。やはり車もサーッキとは知らなければヴィッッでいいかもと、反省しています。


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