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続・147雑感
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 以前のエントリーでFiat500について云々したので、いささか悪のり気味に147についても少し。といっても、あまりに「普通のクルマ」なので、さして書くべきことが見当たらない。敢えて言えば、その「普通さ」がこのクルマのいいとこなんだろう。
 借り出したのは1.6 Twin Sparkで、147では最も安いモデル。2.0を積むモデルだと300万オーバーだけど、こちらは260万ほど。この価格を安いと感じるか高いと感じるかは、何と比べるか、何を基準に考えるかで様々だろう。が、少なくともFiat500の200万と比べると安く感じる。(ちなみに、Fiat500も1.4のLOUNGEなんて最も高いモデルだと240万オーバー!)
 年末年始にさんざん乗ったFiat500は、使い勝手の良さや使い心地の良さに満足したし、その有り様にいたく感心もした。が、価格が高い。それだけのコストをかけてるから実現できた良さなのだと言われればそれまでだが、下駄代わりに使い尽くすクルマであってこそのチンクだと思うので、下駄なりの価格であって欲しい。もっとも、ちょいとそこらの用足しに履いて出る普段履きという意味で「下駄」と表現するのだが、文字通りの「下駄」は現代ではそこそこ趣味性のある履物になってしまっていて決して「安価な履物」とは言えない。Fiat500は、そういう意味も含めた現代の「下駄」として在るのかも知れない。とすれば、現行のFiat500は、かつてのチンクとは異なるモノになってしまったとも言えよう。
 で、本題は147。Fiatではなく、Alfa Romeoである。比べるのがそもそも酷と言うものだろうが、動き始めた瞬間にその差は歴然。何をするにも最初の「アタリ」が柔らかく感じるくせに、動作が始まってしまえばボケた感じはなく鮮明な応答をしてくれる。1.6TSに5MTという組合せは、気持ち良く走らせている手応えを実に良く味わうことができる。チンクから147、まさに下駄からスニーカーに履き替えた感じ。主義主張や好み、はたまたファッションと、わざわざ「下駄」を選択する理由はいくらもあるけれど、歩き始めた瞬間に下駄よりもスニーカーが優位な点を理解できるように、動かし始めた瞬間に「異なるモノだ」ということを感じさせてくれる。なぜこんなに違うのか、その違いや理由を工学的に記述するなんてのはオイラには難し過ぎるけれど、価格差以上に良さが増している感じがするのは間違いない。もちろん、「日常的実用車として」「チンクと比べて」の評価である。ごく普通のスニーカーとして実に良く出来ているということであって、決して競技用スパイクや盛装用オペラパンプスではない。快適性の度を超した「極楽性」や、意味不明の「車格によるステイタスの表出」なんてぇモノを求めるのは論外として、「必須と思しき基本性能や基本特性」に関して147/1.6TS+5MTは実に良く出来ているということである。
 とどのつまり、「実用車にナニを求めるか?」というスタートラインの問題になってしまうのだが、2.0やそれ以上の排気量のエンジンの必要性は感じないし、セレスピードが勝るとも思えず、従って多々あるAlfa Romeoのラインナップではベストチョイスに思えてならない。
 とまぁ、「ベタほめ」な感じの147の印象なのだが、BMW120とかと比べてどうかってぇことになると少々悩ましい。ただ、内外の似たような大きさの5ドア車が並んでいた某サービスエリアに停まる147に、「痩せても枯れてもやっぱりAlfa、とびきりカッコいいなぁ」と思えたのも事実で、実用車であろうとも(実用車であればこそ)カッコ良くなきゃダメだろうってぇ物差しで147が一歩先んじている気もする。・・・個人的好み以外のなにものでもなく曖昧なことこの上も無い「カッコ良さ」なんてトコロで語っちゃダメなんだろうけど。

 で、すっかり気に入った147なもんで、実は某修理工場でウロウロしてる時に「中古車情報誌」なんてぇものが在ったから見てみた。が、これがお目当てのクルマは見当たらない。いや147の中古はたくさん出てるんだけど、みんな2.0セレスピード。なじぇ?どして?1.6のMTって最近出たばかりで中古はまだそんなにない?じゃぁ、どうして最近まで輸入しなかったの?
 どう考えても、Alfaじゃコレがベストだろってぇクルマがあまり出回ってないようなのが不思議でたまらない。
by kaz-105 | 2009-02-22 18:31 | アルファで全開!


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