歌舞伎座、初体験
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 うかつにもオイラ、歌舞伎座の中に入ったコトがありませんでした。学生時代には劇場設計のお勉強にいそしんだ時期もあるし、改築するってぇコトなら一度くらいは見ておくべきかと思い立って、出かけたわけです。で、よくよく考えたら(ま、よく考えなくても分かるんですが)、「歌舞伎」ってぇものをそれらしい場所でナマで観るのも初めてでして、まるっきりの初体験ってぇやつです。

 いやぁ、ほんとにうかつでした。もっと早くに観に来ればヨカッタなと。
 面白いんですよ、これが。
 実に楽しい。もう、めちゃくちゃ興味深い。これぞ娯楽。

 まず第一に、舞台上で繰り広げられる「芝居&踊り」が素晴らしい。これはまぁ当たり前と言えば当たり前。テレビとか書籍とかで見聞きして何とはなしに聞きかじってはいましたし、歌舞伎に限らずそうした情報と「ナマ」とは別物であるってぇことも知ってるつもりでしたが、ここまで「やられる」とは思ってませんでした。圧倒的です。勘三郎さんに玉三郎さんという初心者にも馴染みのある役者、つまりは有名な大物役者さんならではの芸なのか、そもそも歌舞伎における芸とは初心者や子供でも有無を言わさずまいってしまうようなモノなのか、とにかくどっぷり浸って拍手喝采、ああ面白かったと超満足な気分になれるのです。この感覚、ウィーンフィルとかベルリンフィルがベートーベンやブラームスを奏でる演奏会に似ています。
 加えて、歌舞伎座という会場の持つ魅力。「劇場は祝祭空間である」てな言い方をすることがありますが、ソレを分かりやすく具体的にするとこうなるのねというか、コレを見たヒトがそう思ったわけねというか。幕間のロビーには、狭くて雑然とした中に粋やら怪しさやらが渦巻いてて、徘徊するだけでワクワクして来ます。(幕の内弁当も、美味しかったし)
 芝居小屋へ向かう期待感に満ちた道すがらから、芝居見物そのもの、そして満足感と一緒の帰途まで、全てがとびきり上等な娯楽として完成してます。「色」や「形」、そして「型」、はたまたパターンにバリエーションとカタカナも駆使して、あれこれとハナシをすることの多いデザインの世界を生業としてて、これほど見事に「カタ」と「その応用、ないしは逸脱」を見せつけられると、「まいった」と言うしかありません。

 お席によっちゃかなり高額チケットですが、洋風に言うと天井桟敷、3階席のハジッコの方ならそんなには高くないようです。比較的安いとはいえ「芝居に通う」にはそれなりに資金が必要なわけで、クセになっちまったらマジにヤバいぞと思ってしまうほど、やられました。
 と同時に・・・建て替えるってぇハナシの歌舞伎座ですが、どろどろと猥雑な要素をたっぷり飲み込んでるあの雰囲気を新しい建物は備えることが出来るんだろうかと不安を感じつつ、その直後に、どんなハコだろうと飲み込んで消化しちまうくらいのパワーはあるなと、いらぬ心配だと気付いた帰途でした。
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by kaz-105 | 2009-02-23 16:55 | ぽよよんな日々 | Trackback | Comments(0)
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