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火遊び
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 暗くて何がなんだか分からない写真ですが、「炭火」で干物を焼いております。

 ことの起こりは、週末に「高校の同窓会」てな風情の10数人ほどのちょいとした集まりがありまして、その「宴会用食材」として牡蠣を入手したことでおます。「冬の宴会だし牡蠣鍋でもやるか。んで、せっかくだし生牡蠣も食うか。」てなノリで、殻付きと剥き身と両方の牡蠣を手配したわけです。そこに、「牡蠣は炭火焼が一番美味い!」との声が上がったもんで、じゃぁバーベキューコンロを引っ張りだして炭火焼きもやるかぁってぇコトに。
 普通はバーベキューコンロなんてぇものはキャンプに出かける時に使うくらいなもんですが、かつて京都時代にベランダで炭火をおこして焼き物をやるってぇ暴挙をしたことがあるもんで(臭いと煙が実に近所迷惑っぽくてヒヤヒヤしましたが)、わりと気楽にサービステラスにコンロを出して炭火をおこしたわけです。(まぁ、広いお庭のある豪邸なら、何の不自然もなく自宅で炭火バーベキューを楽しめるんでしょうが)
 案の定、またしても煙と臭いが近所迷惑かなと一抹の不安を感じはしましたが・・・殻付きの牡蠣を焼き始めると、そりゃもう何とも言えぬ炭で焼ける磯の香りに、お腹がぐぅぅぅと鳴る始末で「一抹の不安」どころではありません(このへんは、京都での暴挙と同じ展開ですね)。いやぁ美味い。なんて美味いんだ!と、ひとしきり宴会参加者で堪能して、無事にその日は終了。火の始末だけして、道具類はそのまま放置。
 さて、翌日。さぁ道具を片付けなくちゃ、なんですが、昨夜のあまりの美味が忘れられず、かつ殻付き牡蠣が数個残っていたこともあって、せっかく出したんだし一度使っただけで片付けるのも勿体ないしで、延長戦に突入。昨夜に引き続き、炭火をおこします。牡蠣はほんの数個しか残ってなかったので、とっとと焼いて食ってしまって(それはそれで、ビール片手にずいぶんと楽しんだんですが)、まだまだ炭火は元気だし他に何か焼くものはないかなと探して出て来たのが写真の干物と。(・・・ずいぶんと長い「ことの起こり」だし。)

 という流れで、実に久しぶりの「来客なし」の夕食を、サービステラスの炭火を囲んで楽しんだわけですが・・・ごくごく日常的な夕食も炭火で焼き物をしながら楽しむと、キャンプというかリゾートというか時間の流れが変わってしまって実に面白いものになります。
 「炭火で調理する」ことによってより美味しく調理することができることの魅力もさるこながら、炭火さんの「燃えるリズムに合わせざるをえない時間の進み方」が絶妙。ごく少量しか焼くものがなく、あまり盛大に炭を使うのももったいないので、ほんの少しの炭しか使わなかったので余計にそうなんでしょうが、じつにゆったりと、まさに遠赤外線でじっくりゆっくりと火が通っていく感じに時間が流れるのです。強力な火力の上で振られる鍋に食材が踊る中華料理のような狂乱と興奮に満ちた魅力とは全く別の、静かな満足感に満ちた流れ方です。「たき火」ではなく「炭火」でなくては得られない何かを感じます。いやぁ、「炭」ってグレート。
 炭の残り火にあたりながら食後のまったり時間を楽しむ最中に、バーベキューコンロと炭は「出しやすいトコロ」を片付け場所にしようというハナシがまとまっていったのは当然の帰結かもしれません。
by kaz-105 | 2009-02-23 18:17 | ぽよよんな日々


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